自己プロデュース戦略でキャリアにハナをʕ๑•ﻌ•๑ʔアナウンサー教師ちかこ

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PISAから考える「世界で求められる学力」

こんにちは。
アナウンサー教師のちかこです。

ところで、
PISAという言葉を聞いたこと、
あるいは目にしたことはありませんか?

PISAとは、
OECDによる学習到達度調査のこと。

今回は、PISAを切り口に
世界で求められる学力に迫ります。

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 日本の教育は、
どうも知識の習得に重点が置かれています。

テストで理解度を図るときも、
数値化しやすい側面から、そうなりがち。

ただ、小学校で教師をしていて、
探求型が随分と定着してきたのではないかと感じます。

新学習指導要領に基づいて、
各学校では試行錯誤し、様々な授業を実践、
研究されています。

が、高校になると、
知識を教えるタイプの授業がまだまだ主流。
特に、長年お勤めのベテラン陣は。

PISAの調査からひも解くに…
知識・技能を持つだけでなく、
それらを使いこなす資質・能力が大事ですよ、
というのが世界の共通認識。

つまり、基礎・基本ばかりでなく、
応用力のほうを伸ばしていきましょう、と。

この流れをくみ、
大学入試も変わってきます。

知識を問うものが多い傾向にあったけど、
世界的な学力観に合致するように変換。
  
授業の質的変換を図り、
主体的・対話的な学びができる場へ

さて、
4月に念願の高校に赴任した私は、
小学校での指導経験から
本時のテーマをしぼり、
メインの発問に関しては
即座に答えを出すようなことはせず、
生徒に十分「考える」時間を
与えるように心がけています。

ときには、
ゆさぶりをかけます。

「これでいいの?」

個人で考える時間。

さらに、ペアやグループで
考えを持ち寄り、話し合う時間。

全体での共有の時間。

グループごとに考えを発表しますが、
たとえ同じような考えであったとしても
自分の言葉で説明するよう指導しています。

感覚的な理解ではなくて、
自分のものにして言語表現できてこそ
相手に伝えられる資質が身についていくからです。

繰り返しますが、
これから求められる学力とは、
そういう資質なのです。

そして、まとめ。
ふりかえりの時間。

正解は「1つ」とは限らない。

もちろん、
知識を問う問題では正解は限定的です。

が、応用問題では、
正解の数は計り知れないものとなります。

生徒が40人いれば、
40通りの答えがあるはず。

他人と違っていていいんです。

要は、それが、
きちんとした根拠に基づいて説明できていれば
いいわけです。


なぜだろう?の気持ちを抱かせ、
知りたいという欲求につなげることが
主体的な学びになる

どうしても、
授業というと受け身の態度の生徒が多いです。
ですが、ここは教師の力量が試されます。

モチベーションが低いまま授業しても
はっきりいって意味がありません。無駄な時間。

生徒自身が、主体的に学ぶよう仕掛ける。

そういう授業づくりをしなければいけません。

国語の授業をしていて、
「辞書で調べてみましょう」と言っても
自宅にすら国語辞書がないという生徒がほとんど。

確かに、小中学校では
国語辞書は図書館に1クラスの人数分が
セットされていたりします。

国語辞書も安くはないですから、
わざわざ、好き好んで買う家庭が
少なくなってきているのだなと感じます。

そこで、
生徒に辞書を引かせるため、
学校でまとめて購入できないかと嘆願しました。

が、本来は個人持ちのものであるからと
却下されてしまいました;

そのような状況なので、
生徒は自ら辞書で意味を調べる機会が
ほとんどありません。

「中学校でどうしていたの?」と尋ねると、
「先生が教えてくれた」んだそうです。

それで、事足りていたというか…
学習になっていないような気がするんですが、
聞けば答えてもらえるものだと
思ってきている生徒が実に多い。

それでは、あまりに受け身。

自分でわからないと感じたから
知りたいという欲求につながる。
だから、自分で調べて、そのもやもやを解消する。

「そっか。なるほど!」と、
もやもやが晴れて、すっきりする。

そうやって学習していくから、
知識が自分のものになっていくのでは
ないでしょうか。

まずは、基礎基本となる知識の部分でも
教え方に改善の余地がありそうです。

教師がすぐ答えを与えるのでは
生徒のためにはなりません。 

わからない言葉があってもいいんです。

わからないなら、それはchanceだから。

私は、こう指導しています。

文章を読んで、言葉の意味を推測してごらん。」

前後の文脈から予測することができるはずです。

それが、完全なる正解でないにせよ、
感覚的に言葉をつかむことが、まず第一歩

ちょうど、実験と同じようなプロセスで、
まずは、仮設を立ててみる。

その仮説を検証すべく、
今度は辞書に頼って調べてみる。

そうやって、言語を獲得していけば、
その場限りにならないのでは?と思います。

 

対話的な学びとはグループワークだけではない

「対話」というと、誰かと話し合って、
考えを練り上げていくことを連想しますが、
これは別に他者を介さずともいいのです。

たとえば、自己との対話。
授業のはじめで考えていたものが、
その授業、あるいは単元を通して、
どう変容したのか。

例えばですが、
国語の授業では、新しい教材を扱うときに、
導入として、気になったところなど感想を
各自でまとめさせます。

そして、まとめの時間には、
テーマとなっていることやタイトルについて
改めて考えさせます。

学習を通して、どれだけ考えが深まったか。

核心をついたところまで
迫った読み取りができているかをみます。

ひとりひとりのノートをチェック。

やはり、グループワークも効果的で。
ひとつの課題を示し、それぞれの考えを持ち寄り、
自分が気づかった考えが出たときは刺激になるし、
さまざまな考えがあるんだという
価値観も体験の中から身についてくるでしょう。

明らかに、個人で考えているときより、
多角的な視点から深堀りしていくことができます。

そして、全体でも共有(シェア)。

その授業の最後には、
各自がフィードバックして
自分の中で考えを整理することも肝要。

 

基礎基本も主体的に学び、
かつ応用力もつけられるよう
知識を与える授業から
考えさせる授業に
 

 

 

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